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2004.12.11

肉色吐息

行ってきたよ、楽園。
忘年会のお客さんが座敷にいっぱいで、嗅覚を頼りに迷い迷いついたら車は満車。

肉色吐息で予習ばっちりだったのでリーゼントのおばはんに駐車について伺おうと、魅惑の引き戸をそろそろ引くと出てきたのは金パンチのおばあちゃん。髪型はおいといて、とてもチャーミングで親切な対応。期待は膨らむ。

店内に入るとテーブル席ひとつとカウンターしか空いていない。まだ片付けてないテーブル席につくと、金パンチのばあちゃん(よしみという名前だからヨン様と自称しているので、以下ヨン様と略す)がテーブルを拭きに気さくにやってくる。これはフレンドリーに接するべきだと判断し、「僕ら岡山からきたんよ、すげーおいしいゆうて聞いたけー」というと、「まぁ、ありがとう、心を込めて焼くわ」と肉い台詞。楽園ステーキを2枚オーダーし、ライスもオーダーしたのに、ライスについては全く無反応。ま、ご飯なんてよそうだけだから後から注文してもええかと思っていると、別のおばさんが、ランチョンマットやら紙エプロンを持ってきて、ライスのオーダーを訊ねてきた。ちょっと違和感をもち「お願いします」と答えておく。

3900円のステーキ、肉色吐息によるとティッシュの箱ぐらいあるステーキ、調理するのは頑固親父と決め付けていたんだが、鉄板の前に立っているのはヨン様、カウンターの客との会話から年齢は70過ぎ。とても親切でチャーミングで人懐っこいバア様だけど、ライスのオーダーはウエイトレスにさせるあたり、職人を感じる。優しく笑った瞳の奥で「わたしにゃ、肉のことだけたずねな」と、「わかったよ、すべてを胃袋にしまってやるさ、ドーラおばさん」とおれもニヤリ。

「おかやまのにーちゃん、肉はどんくらいやく?ミディアム?おまかせ?」
「おまかせ」即答する。
会話するごとに、どんどんテンションがあがる。

ジューっと肉のこげる音、
カウンターの客の歓喜に振り向くと
天井につくほどの火柱。

胃液があふれる。

もうすぐだ・・・・

紙エプロン装着。

鉄板から手際よくステーキ用鉄板皿に移されただろうブツは、ジュージューという音のフェイドインにより眼前にさらされる。まことティッシュぐらいの肉の半分は大量のカイワレ大根で隠れてチラリズム。

感嘆の言葉を猫ちゃんと交わしたのもつかの間、一口食べはじめると、もう、言葉が出ない。肉・ライス・野菜炒めのトライアングルイート。

おまかせの焼き加減は、ミディアムとウエルダンの中間だろうか、中心が少しだけ赤い程度。さしのいっぱい入ったとろけるような肉ではなく、適度な歯ごたえがあり、口の中で味、甘みが広がる。口腔での滞在時間がほど良く、お肉を堪能できる。まったく臭みがないのは必須条件だ。いくら大きくっても臭い肉は10円の価値もねー。それが俺を豚肉好きにさせる原因だけど、やっぱりうめー牛肉はたまらんよ。

はぁあ~、肉色吐息

喰らいあげたのを見計らい、ヨン様自らデザートをもってきてくれた。「どう、だった」とヨン様。「いや~、うまかった。大満足よ」ととろけた俺の顔。

「年末は31までで年始は1日から開けとるから」と閉店の22時を少し過ぎた時間、店の外まで見送ってくれたヨン様の笑顔。

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